近畿教育オーディオロジー研究協議会
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飾り 会長挨拶

 コロナ禍と言われ、マスクの着用や消毒、換気の励行などによる感染対策を第一とした3年間を過ぎました。この間、人の移動の制限等もありましたが、その中で本研究会は、ICT 機器を活用し、オンラインと参集型のハイブリッド研修や、オンデマンドによる研修など、研修方法を工夫して、ほぼ従来の規模の活動を継続してまいりました。これもひとえに、本研究協議会の意義を重んじ、運営に携わった代表委員をはじめとするメンバーの意欲と、研修会の形式に関わらずご講義をしていただきました講師の先生方の熱意と、そして研修会に積極的に参加し、自らの知見を高めようと臨まれる会員の皆さまのご協力で成り立っているのだと感じております。本当にありがとうございます。令和5年度は、新型コロナウイルス感染症の分類も5月から変更になり、社会生活の中での制限も大きく変わりました。換気などの感染対策は講じながらも、緩やかにコロナ禍以前の活発な研究協議会に戻していきたいと考えております。
 本協議会では、学校種や地域を越えて、聴覚障がい児のきこえやコミュニケーションを援助する教育活動を「教育オーディオロジー」として、実践、交流、研究活動を長きにわたり続けています。「近畿は一つ」を合言葉に、20年以上にわたり守ってきた「ゆるやかに」「つながる」「継続する」をキーワードに活動を進めてまいりました。学校、医療、福祉、療育などの様々な分野を越えた繋がりの中で得た成果を、子どもたちとの日々の教育実践に活かしていただけたらと思います。また、今年度は参集して研修する機会を通じて、タイムリーな情報交換や参加者同士の交流も深めていただきたいと考えております。皆さまの積極的な参加をお待ちしております。
 近年の聴覚を取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。人工内耳の両耳装用や低年齢化が進み、スマートフォンと連動した補聴器やAI搭載の補聴器などにより、聞こえの快適さが向上しています。また音声認識アプリ等の開発で、情報保障も豊かになりつつあります。このような中で、子どもたちが更に生き生きと生活していくことをめざし、「聞こえ」について専門性の高い学びの場での情報交換や交流を深めるとともに、聴覚支援に関わる教員が専門性を更に高め、それぞれの学校で実践・研究が深まることを期待して、ご挨拶とさせていただきます。
令和5年6月
近畿教育オーディオロジー研究協議会 会長
赤木 瑞枝(大阪府立中央聴覚支援学校長)