近畿教育オーディオロジー研究協議会
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飾り 会長挨拶

 近畿教育オーディオロジー研究協議会会員の皆様には、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。平素は、本校研究協議会の活動にご理解とご支援をいただいておりますことに厚くお礼を申し上げます。
 このたび、赤木瑞枝前会長の後任として本研究協議会会長を拝命いたしました兵庫県立姫路聴覚特別支援学校の山本幸生でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 先日、パラ陸上が神戸で開催され、連日熱戦が繰り広げられ多くの感動を呼びました。来年にはいよいよ東京でデフリンピックが開かれます。選手達の熱いパフォーマンスに、今から大いに期待しているところです。

 さて、本研究協議会は、「緩やかに」「つながり」「継続する」をキーワードとして、聴覚障害児教育における聴覚管理や補聴器フィッティング、聴覚学習等の教育活動を「教育オーディオロジー」として確立し発展させることを目的として、近畿地区の教育機関が連携し設立され、今年で26年目になります。

 全国に9つの教育オーディオロジー研究協議会はありますが、本研究協議会は全国に先駆けて発足し、全国各地協議会に近畿の代表委員の方々が講師として出向き、情報と技術を伝え、活躍されてきました。

 本研究協議会は、夏と秋に講演会を冬に学習会を開催しています。コロナも第5類に移行し、昨年度より対面型の講演会・学習会を再開することができました。その中で、学校・医療・音響・工学・心理学・福祉等幅広い領域から聴覚障害に専門的に関わっておられる方々の講義や実践研究などのお話をお聞きし、新しい知見を得ることによって、様々な障害の理解を深めることができるとともに、学校で子供たちを支援している教職員の方々の横の繋がりを深め、情報交換をし、成長できる場となっています。

 また、近年の技術の発展に伴い最新の補聴器や人工内耳の補聴機器についての知識を日々アップデートすることが大切になってきています。

 さらに、「UDトーク」や「こえとら」のような音声認識アプリの開発によって、情報保障がより簡単にできるようになってきている反面、その長時間の使用については、膨大な量の文字を読み続けることになり、聴覚障害者のエネルギーの消耗について配慮が必要であるとも言われています。

 以上のように本研究協議会が、秒進分歩のAI技術の発展によるイノベーションの知識についても学習でき、子ども達の「聞こえ」についての専門性をさらに伸ばす場になればと考えております。

 最後になりましたが、「近畿は1つ」の合言葉のもと、子ども達が学校で快適で充実した学校生活を送る中で、笑顔が増え、子ども達の夢や未来の実現のため、そして、本研究協議会のさらなる発展に貢献できるよう微力ながら全力で取り組む決意ですので、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

令和6年6月
近畿教育オーディオロジー研究協議会 会長
山本 幸生(兵庫県立姫路聴覚特別支援学校長)